数年前から耐水性能が強化されてきているiPhoneですが水没に関してよくこういった質問をいただきます。
iPhoneの水没修理のご依頼がある際にこう仰られるのですがiPhoneの耐水機能は過信しすぎない方がいいです。
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iPhoneの耐水性能はいかほどのものか
iPhoneに備わっている耐水性能は機種によってその性能に違いがあります。
機種別に見ていきましょう!
iPhone5/5c/5s/SE/6/6Plus
これらの機種に耐水機能は一切備わっていません。
かろうじてiPhoneSEの内部には水が侵入した際にショートを起こさないような加工が施されていますがほとんど効果はないといっていいでしょう。
iPhone6s
iPhoneで初めて本体と液晶画面の間に耐水シールが取り付けられたのがこの機種になります。
ただやはり水が侵入してしまう箇所は多くSIMスロットやスピーカー穴、マイク穴など水没に強い機種とは言えません。
iPhone7/7Plus/8/8Plus/X/XR
iPhone7以降の機種では公式のAppleからも耐水性能がついたiPhoneとして販売されている機種なのでそれなりに水没には強化されています。
ちなみに耐水性能にはランクが存在してこれらの機種はIP67等級に属しています。
水に落とした時の深さが1mまで、これを最長で30分間耐えられるというものです。
iPhoneXS/XS MAX
最新機種のiPhoneXSシリーズはランクが一つ向上しIP68等級となりました。
水に落とした時の深さが2mまで、これを最長で30分間耐えられるというものです。
耐水性能は劣化していく
新品購入時には水没に対してそれぞれ備わっている性能を発揮してくれますが長年使っていくと同時に経年劣化が生じます。
水没の場合一番に水が侵入しやすい場所は本体と液晶画面のわずかな隙間に存在します。
耐水性能がついている機種にはこのわずかな隙間に耐水加工をしているわけです。
具体的に説明すると強力な粘着テープが貼っているわけですね。
ですがテープのというのは何もしなくても長年使用すると劣化します。
セロハンテープがいい例で貼り続けているとパリッと割れるように切れることがありますよね。
それと同じような感じです。
1回、2回の水没であれば規格通りの性能を発揮してくれますがテープが水に濡れると数を重ねるごとに水の侵入を許しやすくしてしまいます。
また、iPhoneを落下させたり圧力がかかると本体に歪みが発生します。
歪んでいる箇所の耐水性能がなくなり水が侵入しやすくなることもあります。
iPhoneをお風呂場で使うと危険なわけ

①蒸気でショートする
お風呂場に浸かりながらiPhoneを操作する人いるんではないでしょうか。
実はこれが一番危険です!
水蒸気は気体なので性質上、上に上にいこうとしますよね。
そうすると湯船から発生した水蒸気が充電をする穴に侵入します。
これを続けると充電する部分が錆びて接触不良、つまり充電できなくなってしまう危険性あります。
それだけでなくお風呂上がりにすぐ充電をするとショートしてこれもまた充電ができなくなることがあります。
すぐ充電するのではなく少し時間を空けて自然乾燥させてから充電するようにしましょう。
②気温差が激しいと結露を起こす
冬場は特に注意が必要で朝寒くてシャワーを浴びる人、帰宅後冷え込んでいる体を温めようとお風呂に入る人が多いと思います(ほんとうに寒いですからね汗)
冷え込んでいるのはあなただけでなくiPhone自体の温度も下がっています。
それを急に暖かいお風呂場に持ち込むと気温差によって結露が起きます。
せっかく水が侵入しないように加工されていても内部で水分が発生してしまったら防ぎようがありません。
③経年劣化を早める
毎日のようにお風呂場へiPhoneを持ち込むとそれだけiPhoneの内部に負担がかかります。
前述した水没防止シールも水蒸気や熱によってその精度を落としてしまうことになります。
水没故障はメーカー保証は適用されません

いくら公式サイトに耐水機能と謳い文句があっても完全防水とは断言していません。
お水に濡らして壊れてしまった場合の修理費は自己負担になりますのでご注意を…。
ちなみにiPhoneの内部には水没反応を示すシールというものがあります。
修理する前の内部点検で水没シールが反応していると「バッテリー交換だけしたい」という場合にも断られてしまうのでiPhoneは大切に使いましょう。
あとあと痛い目を見ることになってしまうかもしれません汗
さいごに
さまざまな水没があると思いますが
実際にiPhone7以降の機種で中身がビショビショのiPhoneをたくさん見てきました。
耐水性能をあまり過信せず、常日頃から注意してiPhoneを使いましょう!